化学情報協会

CAS SciFinder Discovery Platform™

CAS SciFinder フォーラム 2023 を開催しました

化学情報協会は、CAS SciFinder 利用者のみなさまを対象に、研究開発を後押しする効果的な情報検索のための強化や、将来の開発に向けての意見交換のため 2023 年 11 月 14 日(火) に「CAS SciFinder フォーラム 2023」 を開催しました。

今回の CAS SciFinder フォーラムでいただいた皆様からのご質問やご要望を受けて、今後も日本の皆様の意見を開発元である CAS へ伝達するとともに、CAS SciFinder の有効な利用法の普及に向けて行動していきます。

開催概要

4 年ぶりの対面イベントが実現しました!

米国 CAS のプレジデントのほか、開発担当者 2 名が登壇し、CAS SciFinder の直近の強化や今後の開発方針に関する最新情報について発表しました。

 

化学情報協会からは研究開発部門と知財部門の連携強化のために、CAS SciFinder が役立つポイントをご紹介し、CAS SciFinder の契約担当者をはじめ、研究開発・知財の現場でご利用されているユーザーや管理職、大学の関係者など、多くの方にご参加いただき、盛況を収めました。

 

 

開会のご挨拶

開会のご挨拶 (化学情報協会 中村)

Manuel Guzman  (President at CAS) の Welcome Speech

Manuel Guzman (President at CAS) の Welcome Speech

CAS SciFinder Roadmap
~ユーザーの声にもとづく製品強化と今後のロードマップ~

Tim Wahlberg (Chief Product Officer  at CAS) より、CAS SciFinder の最近の強化、およびこれから CAS が予定している開発計画について紹介がありました。CAS SciFinder は、ユーザーからの意見をもとに各種機能強化を行っており、今回発表された化学物質名を含む検索の精度向上や国際特許分類の検索フィールド追加など、日本のユーザーから年間 400 件以上いただいているフィードバックを活かした強化も含まれていることが発表されました。

 

さらに、CAS の成長ビジョンとして、次の3つの事項を優先して製品開発を行っていることが分かりました。

  • すべての CAS コンテンツと機能を誰もがより簡単に利用できるようにすること
  • より高度なパーソナライゼーションの実現
  • 化学、科学領域の拡大とライフサイエンス分野への大幅な進出

 

2024 年は、CAS SciFinder の改善や機能強化だけでなく、ライフサイエンス分野に関する新サービスを予定しており、

今後の CAS の活動に期待してほしいとのメッセージがありました。

Tim Wahlberg (Chief Product Officer  at CAS)

Tim Wahlberg (Chief Product Officer  at CAS)

CAS SciFinder で実現! 研究開発・知財部門の連携強化

化学情報協会からは、事業戦略・研究開発・知的財産による三位一体の経営戦略を実現するさいに重要な部門間の連携について、CAS SciFinder の視点から情報共有や最新情報の入手について発表を行いました。

赤羽 洋紀 (化学情報協会)

赤羽 洋紀 (化学情報協会)

CAS Retrosynthesis Roadmap 
~ 反応予測性能とパーソナライゼーション ~

Adam R. Sanford (Director, Product Management (Life Sciences) at CAS) より、逆合成の分野で進めている開発のポイントと今後の展望についての発表がありました。

 

現在、CAS が取り組んでいる主なポイントは、予測能力の開発とパーソナライゼーションの分野であり、より適切な合成ルートの提案を目指しています。CAS は Molecule One と提携し、AI による反応予測性能を改善する先進技術を開発しました。また、ターゲットを絞った検索や立体化学反応のより精密に学習にも取り組んでいます。

Adam R. Sanford   (Director,  Product Management at CAS)

Adam R. Sanford (Director, Product Management at CAS)

ネットワーキング & コーヒーブレイク 

対面イベントにより CAS SciFinder を深く体験し、CAS とともに日本でサポートを行っている化学情報協会のスタッフを身近に感じていただけるようネットワーキングの時間を設けました。

 

製品デモ用の PC を置いたエリアでは、普段ヘルプデスク業務を行っているテクニカルグループのスタッフが、いただいたご相談について PC を用いてご説明しました。

 

カスタム講習会エリアには、スタッフ紹介パネルがあり、その内容をキッカケに会場スタッフにお声がけいただく場面もありました。

 

 

ネットワーキングはコーヒーブレイクの時間も兼ねていましたので、会場にはホットコーヒーが登場。化学情報協会の所在地である東京 駒込周辺のお店のお茶菓子もお愉しみいただきました。

 

参加者の声

各セッションに関するコメントから、フォーラムの運営に関する内容まで、多くのご意見が寄せられました。

  • CASの目指す方向性についてより理解が深まりました。
  • CASの話しを直接聴くことができて、肌感覚として、いろいろ知ることができてよかった。
  • 考えていた以上に新しい情報が得られた。今後の進化が楽しみです。
  • ロードマップなどの話だけではなく、参加者の質疑もオープンで大変参考になりました。
  • 久しぶりに直接お会いできて良かったです。リクエストなどフランクな話しもできました。
  • 普段メールや電話でしかやり取りしていなかった営業担当の方と直接お話でき、良い機会だった。

 

CAS SciFinder フォーラムとは

2019 年以降、CAS SciFinder の開発元である CAS と化学情報協会が共同で開催している、日本のユーザー様向けのイベントです。CAS SciFinder の強化内容紹介のほか、CAS 開発担当者が登壇して最新の開発状況を紹介するセッションで構成されており、日本のユーザーが開発元と直接かかわることのできる機会を提供しております。

掲載日 2023 年 11 月 27 日